コンセプト箱物の求心力、菊池市生涯学習センター 図書館
オープンして9ヶ月ほどで10万人の来場者となった生涯学習センターの中に、図書館をはじめ様々な設備が融合されている施設は、コンセプトも見事だった。熊本地震復興を応援する中で、ご縁によって菊池渓谷の復興に協力させて頂いたことから行って参りました。
このサインにデザインされているのは、菊池市の象徴 菊池渓谷を含む菊池川だ。
このクネクネの周りに様々な書籍が配置されている。白龍と呼ばれる英雄、第15代当主 菊池武光公も重ねている様だ。話題の西郷さんも菊池一族とか。今ある菊池さん・菊地さんは、全て菊池市の出身という話があります。
地域の歴史を全国規模で教科書に載る情報でない、地元ならではの学びに地域の誇りを感じるだろうなぁ、と感じました。
子供たちが自宅のように学べる部屋は、市民の方々がとても大切に、きれいに使っておられるそうで、素敵な官民のエピソードを感じました。
面白のがこの図書通帳。子供たちが借りた本の履歴が、銀行の通帳形式で記帳される。書籍の定価も記載されるので、ウチの子は10万円分の本を借りているぞ!とか嬉しくなるそうだ。別の意味でのライフワークバランスに魅力を感じます。
サインも良いですね。家具類は、一部高品質な輸入家具を導入、メリハリのある備品選定も、これからの価値観の発露を感じました。
階段の手すりも、菊池渓谷の流れを意識してか波形です。高かったそうですが(そりゃそうですよね、この形)安全に加えて、人の無意識に訴求する楽しさもあるように思いました。皆が使う公共で、一度造ったら50年地域に根付く箱だからこそ、価格だけでない価値観、コンセプトの導入は意義深いです。